これからの経理パーソンには、
「伝達者」と「表現者」の両面が不可欠だ。
企業におけるヒト・モノ・カネ・情報。その中のカネ=資金を預かり、数値情報として正確に、素早く、使い勝手良く関係各所に届ける仕事。経理のミッションを平たく言えば、こうした“数字情報の伝達者”と定義するのが一般的であろう。「僕はこれに加え、“数字情報の表現者”という役割も担うべきだと考えています」。森は続ける。「つまり経理データをどういう切り口・テーマで括り、どのような関連情報と組み合わせ、どのように分析し、どうやったら経営や営業現場の有効な判断材料として変換できるのか?という“クリエイター的要素”がこれからは不可欠になってくると思っています。実際、僕ら自身が自覚的に変化・進化していかなければこの先はないよ、とメンバーたちにはいつも言い聞かせています」。そこで大切になってくるのは、待ちの姿勢ではなく、攻めのスタンスだと森は言う。「現在、ロボット活用も含めた抜本的な経理業務の効率化を推し進めています。また今後は、クラウド活用による部門連携統合システム構築にも着手していきます。こんな時代、さて人の価値をどこで発揮するのか?これこそが“数字情報の表現者”なんじゃないかと僕は信じています」。
決して折れない、諦めない!
この精神で、自分自身も挑戦と進化を続けていく。
「世の中も僕たちも、かつてないくらいの大変化をリアルタイムで経験しています。DX(デジタルトランスフォーメーション)の本格到来も声高に叫ばれる中、この変革を楽しまない手はないじゃないでしょうか」。2020年に入り、森たち経理部は営業戦略会議への参加を要請し、現在は週次で同会議での起案や議論を行っている。森個人としても、新規ビジネス開発を担うミッションを付与され、事業創出活動に乗り出した。また、既存の事業領域においても、経理的な冷静で現実的な観点と、 “こころが躍るか否か”という感覚的・直感的な視点で、臆せずアイディアを出しまくる。「リアリストであると同時に、ドリーマーでもありたいんです。どうやったら実現したいことに近づけるか?みんなが喜んでくれるのか?折れずに、諦めずに追い求め続けたい。だって、オーヴァル・グループにいるんですから」。